「提訴3周年活動報告会in福岡」無事終了しました!

9月14日、「提訴3周年活動報告会in福岡」は無事終了しました。
みなさん、ありがとうございました。

冒頭、石丸初美代表が挨拶に立ちました。
「私達の会には、福岡の仲間もたくさんいます。大きな支えです。福岡、そして全国のみなさんに深く感謝申し上げます。
反原発は、権力に立ち向かっている運動だから大変。でも、諦めないで、市民一人一人が、自分にできる事を出し合いながら、みんなで力を合わせていけば、何かが変わるはず。核の平和利用と国民はごまかされ、未来の人々に何万年と始末が出来ない核のゴミを残してしまった。せめてこれ以上増やさないためにも、目の前の再稼働阻止、そして原発廃炉を目ざしましょう。」

「裁判を支える会」の澤山保太郎会長は「福島原発事故による海洋汚染でこのままでは太平洋は放射能の池になってしまう。日本政府はもはや“コントロール”することができない、原子力に関してもはや統治能力を失ったのではないか。国際機関が乗り出してこないと、事故収束も難しい、そういう人類的な危機がまさに進行中だ。こういうことが裁判でも問題となるべきであり、九電はもちろん、国家も被告席に座るべき。そして、裁判官の席には、本来私達が座るべきだ」と力強く訴えました。

続いて、2012年~13年の活動を、スライドショーにして、振り返りました。裁判の時のこと、玄海町戸別訪問のこと、県や市町への要請行動のこと、コツコツ事務作業から脱原発世界会議など国際連帯活動まで、日々の活動を紹介しました。(HPで公開中

そして、関西電力・高浜原発の裁判以来20数年のおつきあいという、冠木克彦弁護士と、美浜の会代表の小山英之さんのお2人、私達の会にとっては最強の助っ人ですが、それぞれにお話いただきました。
冠木克彦弁護士は
「かつて関西電力はMOX燃料データ捏造問題で、私達も仮処分を提訴したが、その最中に関電があきらめた。玄海では関電がペケにしたMOX燃料と同等のものを使っていた。裁判で問題にしているのは--“燃料ペレットと被覆管の間のごくわずかなすきま(ギャップ)がある。燃やした時に熱を伝えるためにくっついていないとだめなのだが、これが品質によって、再開することがある。すると、燃料自体に熱がたまって、溶け落ちる危険がなる--ということだ。今、この点について、詳細な科学論争になっている。
九州電力は、国の審査を通っていて安全だ、というだけ。しかし、九電の出してくる資料は商業機密だということで、真っ黒塗りだったり、白ヌキだったり、安全かどうか何もわからない。安全性の立証責任は九電側にあると裁判所が判断すれば、私達の勝ちとなろう。
今後、3回の専門家を入れての弁論の場も開かれ、来年9月には結審の見通し、その半年後に判決となるかもしれない。」と、MOX裁判の現状と展望を分かりやすく報告いただきました。
また、新規制基準の法的問題点を触れながら、汚染水問題や、基準地震動など、新基準自体におかしい点がたくさんあるが、おかしい基準で再稼働させたらどうなるのか、現実のプラントのここがおかしいから動かすなと、国に追及することも考えられると、今後の課題を提起されました。

裁判補佐人の小山英之さん(美浜の会代表)からは、福島原発の汚染水問題を中心に、パワーポイントを使ってお話いただきました。
「問題の本質は、地下水でなく、溶け落ちて圧力容器から外へ出てしまった燃料の冷却の問題。ゼネコンぼろもうけの方法でなく、現実を直視し、情報をすべてオープンにして、国際的な知恵を仰いで解決するしかない。国際署名も始まった。
玄海原発の再稼働のための安全審査でも、九電はシビアアクシデントの記述の中で汚染水のことをまったく触れていない。汚染水問題を解決することが何よりも先決であり、それまでは他の再稼働審査は中止すべきだと、全国的な声をあげていこう」
と力強く訴えられました。

参加者からの質疑応答、意見交換の後、福島事故による避難者から「子ども被災者支援法」の基本方針案に対するアクションの呼びかけや、福島原発告訴団・九州からの怒りの訴えもありました。
事務局からは、それぞれできる範囲での活動へのご参加、裁判と運動の継続のための財政的なご支援をお願いしました。
今回、いつも大阪から駆けつけていただいている冠木弁護士や小山さんからお話をじっくり聞かせていただけたことで、裁判そのものに対する理解も深めていただけたと思います。
また、事務局としても、普段なかなか直接お会いできない会員のみなさんとの出会いがあったり、新たに会員になってくださった方もいたり、元気の出る集まりとなりました。

9月15日、ふたたび日本中の原発が止まりました。
すべてこのまま廃炉とすべく、私達は玄海再稼働阻止に向けて全力を注ぎたいと思います。
ともにがんばりましょう!

★会場でも呼びかけられた署名にご協力ください!
【福島汚染水流出事故・緊急国際署名】
http://p.tl/hY_V
【子ども・被災者支援法の早期実施・賠償の時効問題解決求める請願署名】
http://skazuyoshi.exblog.jp/20990630/