玄海原発3・4号機の運転停止命令を求めて、国を提訴!

「福島の原発事故がすべて。責任も原因追及も誰も何もされていない、検証もされていない。本当に国民を見捨てている、この国の政治は!だから、原発政策の本丸である国を訴えることにしたんです!」(石丸初美・原告団長)

玄海原発裁判の会は、11月13日、国・原子力規制委員会に対して、玄海原発3・4号機の運転停止命令を求めて、佐賀地裁に提訴しました。

これまで九州電力を相手に3つの裁判を起こしていましたが、“本丸”の国を訴えないでどうするの!という気持ちから、2012年1月から行政訴訟を提起していました。国を相手にして法的根拠や具体的な危険性を取り上げて裁判を闘うというのはなかなか難しかったのですが、弁護団の皆さんと裁判補佐人の小山英之さん(美浜の会代表)のご尽力で、ようやく提訴にこぎつけることができました。

今回、「玄海で事故が起きたら、他人事でない」と、36都道府県と韓国から、384名が原告に加わりました。一人ひとりにじっくり話をしたり、一緒に行動する中でつながっていった仲間とともに、闘えること、本当に誇らしく思います。

運転停止命令を請求する根拠は主に2つ--

「福島原発事故の放射能汚染水問題のように、重大事故時に放射性物質の放出を防ぐ措置がまったく不十分であること」

「基準地震動の設定が二重基準によって過小評価されており、別の計算式では現行の4.7倍の大きさになり、機器・施設の耐震安全性がまったく成り立たないこと」

「汚染水」と「基準地震動」については、いずれも全国の原発にも関係する重大な問題、今後全国のみなさんとの情報発信・共有をいっそう強め、裁判と運動の両面から、再稼働阻止に全力を尽くしたいと思います。

 

また、この日は、九州電力を被告とする玄海3号機プルサーマル裁判の「争点整理のための弁論準備」という、いわば裁判官が原告被告双方に対して質疑を行う「学習会」のような会合の1回目が、3時間かけて行われました。提訴から3年経って、やっとこさっと、中身の議論が法廷で交わされたような感じです。

原告側は、小山さんがパワーポイントを使って、MOX燃料の危険性について具体的に説明しました。裁判官も、データの根拠や計算式などを何度も問いただし、必死で理解しようとしていました。

一方、九電はMOX燃料が「安全」だと一般論で論じ、重要な具体的な数値については「商業機密」を持ち出して裁判官にも正面から答えませんでした。

「安全性を証明しないで、ごまかして、稼働していいのか。裁判官に説明するということは、市民に説明するということ。それをしないということは、、市民をバカにするということだ!」(武村弁護士)

 

弁論準備はあと2回(1月と3月)続きます。「もんじゅ」裁判以来と言われる、このやりとりを、しっかりと見届け、その内容を全国に発信していきます!

報道

新たな提訴ということで多くのテレビ・新聞が取材に来てくれました。

STSサガテレビ

http://www.youtube.com/watch?v=RtHZlXt6axo

RKBテレビ

http://www.youtube.com/watch?v=aMIldQtgDzA

テレビ九州

http://www.youtube.com/watch?v=RXKbHunSK4E

NHK

 

http://www.youtube.com/watch?v=5bGEgoFjGMU

訴状はこちらです!