9月10日、原子力規制委員会の川内原発再稼働「審査書決定」の暴挙に対して、「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」はとんでもない!許せない!の気持ちを31団体連名のもと緊急声明文にして、佐賀玉屋前で緊急抗議宣伝を行いました。
緊急行動のため参加できたのは5人でしたが、多くの団体に賛同いただき、また、Facebookのシェアも瞬時に広がりました。
1つ1つの暴挙やアリバイづくりに対して、1つ1つ抗議の意志と行動を、みんなで示していきましょう。
そして、ひきつづき避難計画の非現実さを1つ1つ明らかにしていきましょう。
それが、再稼働時期をズルズル遅らせ、再稼働を阻止することにつながっていきます!
多数のメディアが報道してくれました。メディアを味方にして、世論をつくりましょう!
緊急抗議声明
【緊急声明】
川内原発「審査書」決定に抗議!
命とふるさとを奪う大事故前提の原発再稼働を許さない!
本日、原子力規制委員会は九州電力川内原子力発電所1・2号機の再稼働へ向けた「審査書」を決定しました。東京電力福島第一原発事故がいまだに収束していない中での原発再稼働などとんでもないことです。私達は、規制委員会の決定に以下の理由から抗議します。
●安倍首相は「安全が確認された原発は再稼働する」と発言しましたが、一方で、田中・規制委員長自ら「安全とは言わない」と言っています。審査を通ったからといって、安全を保障するものではないのです。ゴマカシで危険な原発を国民におしつけないでください。
●短期間に約17000通寄せられたパブリックコメントにはどのような意見があり、どう反映させたのか、まったく公表されていません。形だけのパブコメは民意を踏みにじり、民主主義を否定するものです。
●川内原発の審査書は、基準地震動に過小評価がある、重大事故時に汚染水による放射能拡散を防ぐ対策がない、重大事故の解析についてクロスチェック解析が実施されておらず信頼性がないなど、欠陥だらけであり、多くの市民や専門家が疑義を唱えています。
●とりわけ火山審査については、巨大噴火の前兆現象をとらえるのは難しいとの専門家の意見を無視してきました。その際の核燃料搬出の方策もありません。自ら決めた火山影響評価ガイドにも違反しています。
●田中委員長は「規制基準と避難計画は車の両輪」と言いましたが、避難計画の実効性についての審査が行われていません。無責任極まりありません。
●自治体に押し付けられた避難計画は最悪の想定がなされず机上の空論であり、国、県、事業者の責任もあいまいなままです。避難計画では住民の命を守れないことがますます明らかになってきました。
●とりわけ病院や福祉施設入所者など要援護者の避難は、「計画は空想的」(伊藤鹿児島県知事)として、未計画なまま切り捨て、成り行き避難で弱者を見殺しにする方向です。
●福島原発事故は終わっていません。今なお「原子力緊急事態宣言中」なのです。にもかかわらず、3.11を「自然災害不慮の事故」として扱い、何がなんでも原発推進の確信犯たちを絶対に許すことはできません。
●原発は「経済の問題」でも「エネルギー」の問題でもありません。他の事故や災害と大きく違うのは「目に見えない放射能」が私たちの生活を脅かすものだからです。
●再稼働に反対するのは、この核のゴミをもうこれ以上増やさないで欲しい。何ものにも変えがたい大自然とそこで暮らす住民たちを守って欲しい、それだけです。
以上の理由から、私達は原子力規制委員会に対して抗議するとともに、川内原発審査書の白紙撤回を求めます。命とふるさとを奪う、大事故前提の原発再稼働に絶対反対です。
2014年9月10日
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 代表 石丸初美
■賛同団体■
【佐賀県】プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 /原発いらんばい鳥栖の会 /川内パブコメ実行委員会
【福岡県】風ふくおかの会 /ひだまりたんぽぽ /九州ひまわりプロジェクト /レインボープロジェクト /原発八女ん会 /怒髪天を衝く会 /こどもの未来を守る会 /原発知っちょる会 /周船寺エコクラブ /福岡で福島を考える会 /志摩の風 /手づくり政治プロジェクト /九電消費者株主の会 /UPDATE fukuoka /いとしま菜の花プロジェクト /さよなら玄海原発の会・久留米 /福岡で福島を考える会 /緑の党・九州連絡協議会
【長崎県】石木川まもり隊 /19日佐世保市民の会 【大分県】ハハパレ月イチ実行委員会 【熊本県】原発避難計画を考える水俣の会 【宮崎県】太陽光・風力発電トラスト 【鹿児島県】天文館アトムズ 【京都府】原発いらないコドモデモ 【東京都】プラント技術者の会 【千葉県】習志野市ちいさな風の会 【神奈川県】さよなら原発☆ちがさき (31団体)
(連絡先) 佐賀市伊勢町2-14 TEL:0952-37-9212 FAX:0952-37-9213
E-mail:saiban.jimukyoku@gmail.com http://saga-genkai.jimdo.com/
★原子力規制委員会に抗議を! 電話:03-3581-3352
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NHK報道テキスト
川内原発「合格」 佐賀県内は
鹿児島県の川内原発が、全国の原発で初めて新基準の審査に合格したことについて、玄海原発を抱える佐賀県内の反応です。
玄海原発が立地する玄海町の岸本英雄町長は、「日本の将来と国民の生活を守るためには原発は必要で、川内原発が審査に合格して、原発の再稼働に向けて少しずつ段階が進んでいることについては一定の評価ができる」と話しています。
また、今後、焦点となる、地元の同意について、岸本町長は、「地元の同意は、立地自治体のみでよく、周辺の自治体の意向は県がくみ取った上で、同意するかどうか県が判断すべきだ」と話しています。
玄海原発の30キロ圏に入る伊万里市の、塚部芳和市長は、「今後、立地自治体を中心に地元の同意の手続きが行われると思うが、福島の事故での被害の広がりを踏まえて、周辺自治体が、同意の手続きの蚊帳の外に置かれないよう配慮をお願いしたい」とコメントしています。
また、「周辺自治体は立地自治体と違い、避難計画や避難道路、情報連絡体制などの防災対策が大幅に遅れているので、こうした点についても配慮をお願いしたい」としています。
佐賀市の中心部では、10日夕方、原発に反対している市民グループ、「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」のメンバー5人が、川内原発が審査に合格したことに抗議する活動を行いました。
市民グループの石丸初美代表は原子力規制委員会の田中俊一委員長が審査に合格したとしても事故のリスクは残るという考えを示していることに対して、「審査はするが安全とは言っていないといい、まるで国民を馬鹿にしたような基準だ。そのような審査を通ったからといって安全なはずはなく、到底納得できない」と話しています。
佐賀県内の8つの商工会議所でつくる佐賀県商工会議所連合会は、9日、唐津市で開いた会合で玄海原発の早期の再稼働を求める要望書をまとめています。
この中で、連合会は、「九州のすべての原発が停止して以降、電気料金が値上がりしたため、小売り業や製造業を中心に過酷なコスト負担を強いられている」としています。
その上で、「新規制基準を満たして安全の確保に努めることが前提だが、地域経済の発展のためには、電力の供給不足があってはならない」として、原発の早期の再稼働を求めるとしています。
09月10日 19時48分