【安定ヨウ素剤事前配布要請行動:白石町・武雄市・有田町・大町町・江北町、 小城市・多久市/ 佐賀県20市町終了!】

安定ヨウ素剤陳情要請行動、22日は佐賀県の白石町・武雄市・有田町・大町町・江北町の5市町をまわってきました。
白石町と武雄市では地元の方や議員も同行してくれましたが、やはり、担当者の姿勢も違ってきます。また、新聞報道などでこれまでの要請行動のこともだいたいご存知のようでしたし、以前にお会いしている担当者が少なくなかったこともあり、話が早かったです。
以下、ざっくり報告です。

◆白石町
地元の女性建築士のMさんと女性議員勉強会に参加した内川さよ子議員も同行。
・町議会: 副議長が対応。Mさんとは顔見知りでした。気さくにじっくりこちらの話を聞いていただきました。
・町は保健福祉課長ら3人が対応。甲状腺がんの検査の話なども、痛々しい表情を浮かべながら真剣に聞いてくれました。「私達の町は玄海原発から40キロ。5.6円ですか。そんなに大きな額ではないですね。篠山では市民にどんなふうに説明しているのですか」と、具体的に検討してくれそうでした。最後には「今日は勉強になりました」と。
Mさんからも「白石で生まれ育ったが、事故が起きて住めなくなるようなことになってほしくない。福島の建築士会では、放射能からどう安全に住めるのかの研究もせざるをえないという。そんなことまでしたくないです。最低限のこととしてヨウ素剤を配布して、住民に危険性をもっと知らせてほしいです」と訴えました。
今後、命を守るための取り組みを共に進めていけそうな手ごたえがありました。引き続き、町のみなさんに情報を提供して協力していければと思います。

◆武雄市
ポスティングにも参加しているSさんとそのご友人も同行してくれました。
・市安全安心課 Sさんからも「“安全安心課”という名前のとおりに、ぜひ取り組んでほしい。市長のリーダーシップを期待する」と話しましたが、市安全安心課長は「国、県の指針でやっているので」「市長に伝えます」というだけでした。
話の中で、広い武雄市にモニタリングポストが1つだけしかなく、普段は設置していないことも分かりました。「ヨウ素剤もモニタリングポストも万が一の備え。危機意識を常に持っておくことが備えになる。ヨウ素剤配備やモニタリングポストの常設にぜひ取り組んでほしい」と強く要請しました。
国策の先鋒隊のような樋渡・前市長の影響を受けてか、こちらの話を真剣に受け止めず、受け流しているような印象でした。
・議会事務局 受け取りのみ。

◆有田町
・町総務課と議会事務局に提出。

◆大町町
・町総務課参事らが対応
「ご無沙汰しております。私はいまなおこの部署なんですよ~」と、にこやかに対応。「法律上は原子力災害は別になっているのに、防災計画では一緒になっていて、市町村が計画をつくれとなっていて、いつも矛盾を感じている」と言われてました。
・議会事務局提出。

◆江北町
・副町長、総務課長らが対応
 「24時間以内で飲むというのはどういうことか?」「事前配布はできればといいと思うので、町村会などでも取り上げていきたい」「避難といったって、放射能からどう避難すればいいのか、という話だ」となどと、関心を強く持って、対応していただきました。

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★5つの市町10箇所を、ぎゅうぎゅう詰めの日程でなんとかまわれました。
土曜日にお会いした朝日新聞の記者からは「23日で(ミッション)コンプリートですね。おつかれさまです」とをかけていただきました。今日も、多くの方から「暑い中、おつかれさまです」とねぎらいの言葉をかけていただいたのがうれしかったです。

 



そして翌23日は小城市、多久市をまわり、以上で佐賀県20市町を終えました!
両市とも去年の女性議員政策勉強会でお話を聞いてくださった女性議員が同行、担当者も真剣に聞いてくださいました。

◆小城市
・市総務部長、防災課長ら3人が対応
「篠山は合併後、財政悪化したときいているが独自の予算で?」「システム構築などで、お金もかかったんでしょうね」とお金のことを気にされていたので、初美さんから篠山市の視察時のことを「いろいろ大変だったけれども、篠山市は『無駄になったっていいじゃないか、保険と思って』との思い、命の問題ということで取り組んだ。防災とはそういうものですよね」と話すと、
部長「市民に見える形でやったのがポイントですね」
課長「兵庫県の出したシミュレーションが大事だったんですね」
と、合点していただきました。
すべての自治体で、ヨウ素剤のことを主に話しながら、伊万里ポスティングのチラシなども見せて、放射能による食べ物の汚染の話などもしてきたところですが、同行された香月チエミ議員は「放射能の話は去年も聞いたが、つい忘れてしまうので、こうやって話を聞くことは大事だ」と話されました。また、昨年の勉強会でモニタリングポストのことを私達が伝えた直後、香月議員はさっそく、市役所の倉庫に眠っているモニタリングポスト(県から付与。1台1200万円)の常設を市に働きかけたそうです。市長は「そこまで必要あるだろうか」と言ったそうですが、課長が踏ん張って、二日後には設置に至ったそうです。今日も玄関先で「今日の放射線量は0.047マイクログレイです」という電光表示がついていました。
「私達は放射能という危険と常に隣り合わせにいる」ということを意識しておくことが、万が一の時に役に立つのです。ささやかな前進でした。

・市議会・深川高志副議長が対応
家が農家だそうで、玄海原発で事故が起きたら「住めなくなる、食べ物をつくれなくなる」と、放射能汚染を大変心配されていました。
副議長「みんな危険性をわかっているのに、なんでヨウ素剤の事前配布が広がらないのか。やっぱり危険性を知られたくないからなのか...」
私達「そのとおりと思いますよ。国からにらまれるのがこわいのでしょう。」
副議長「市長は再稼働反対と言っていたのに、条件付き賛成となった。経済界の声におされた。原発にかわる新しい電源を開発しないといけないだろう。原発がなければないにこしたことはないが」
私達「経済よりも命、なんですけどね。」
副議長「トップになるとそうばかりもいってられないのだろう」...

「危険性をわかって」いるのなら、ぜひ、小城市から他市町に先駆けて、ヨウ素剤配布に取り組んでいただきたいと思います。
ちょうど議長室に戻ってこられた議長にも一声かけておきました。

◆多久市
・市防災課長、係長
「県内で取り組みがでてくれば...」「他の市町はどうですか。知事の回答は?」と他市町のことが気になるようでしたが、じっくりと私達の話を聞いていただきました。
同行された中島慶子議員からも「未来の子ども達のために影響のあることだから、ぜひ進めてほしい」と。
・市議会事務局に陳情書提出。



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★今回の取り組みでは、他にも嬉野市、白石町、小城市、多久市では女性議員に同行していただきました。伊万里市では盛泰子議長が直接対応してくれました。
鹿島市、白石町、吉野ケ里町、鳥栖市、唐津市、武雄市では、それぞれの市町の住民とともに要請ができました。
それ以外の市町でも町長、副町長、議長、副議長、担当課長らと、自治体の施策としてできる具体的な話をじっくりとすることができました。

今日は佐賀市議の白倉さんが9月議会の一般質問でヨウ素剤問題を昨年12月議会に続いてさらに具体的に質問してくださるとのことで、相談に来られたところですが、安定ヨウ素剤事前配布に向けて、種を撒くことができたと感じています。
そして、このことを通じて、原発と放射能の危険性を住民に常に認識してもらい、こんな大変な準備までしなければいけない原発などそもそもいらない!という世論を醸成するための、大事な一歩になったと思っています。
福岡の市町要請行動ももうひとふんばりです。

玄海再稼働が目前に迫っています。だからこそ、一歩一歩の活動を踏みしめて、前へ進んでいきましょう!

 

■ヨウ素剤問題に取り組む意義、要請・陳情書はコチラから→

http://saga-genkai.jimdo.com/2016/08/06/a/


■関連報道

◆朝日新聞