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【命の責任は誰にも取れません。未来に無責任な再稼働は止めてください
~12/2・3反プルサーマルの日2016・三か所要請行動
&玄海町ポスティング&審査書案パブコメ学習会】
2009年12月2日、九州電力は玄海原発3号機で日本初のプルサーマル運転を強行。
佐賀県知事と玄海町長は安全が確認されないのに、私たちの不安を無視して運転を了解しました。
私たちは理解も納得もできないと、毎年この日に原発反対の行動を続けてきました。
●7回目の今年の12.2は、まず2日の午後1時前後に九電本店、佐賀県庁、玄海町役場に手分けして赴き、九電社長、知事、町長の三者に対して、玄海再稼働反対の要請を行いました。
福岡では14人が参加し、要請前に天神コア前で街頭宣伝&「佐賀県知事に再稼働不同意を求める」署名集めも行った後、のぼり旗を立てて九電まで歩いて行き、要請しました。
佐賀県庁には6人が参加、「県議会中」を理由に時間が10分程度に制約されましたが、先日の県議会本会議で「再稼働やむを得ない」なとど発言した知事発言を糺しました。
玄海町役場には7人が参加、「再稼働NO!」の横断幕をテーブル上で突き付けて、玄海町の仲間も含めて一人ずつ意志表明をしました。
※写真2 佐賀県知事へ要請 、3 九電要請前に福岡・天神にて街頭宣伝・署名、 4 九電本店に要請
●2日の要請行動に続き、3日は玄海町役場に集合し、玄海町内を手分けしてポスティング。避難計画の問題点や「玄海町民健康診査報告書破棄問題」(白血病の疾病率の高さとの関連が疑われる)を知らせる内容を載せたチラシを一軒一軒に配布してまわりました。
「原発は怖かばってん、私一人じゃ何にもならんもんね」
「すでにあるんだし、仕事があるんだから、しょうがなか」
「原発のことは何もわかりません」
「ごくろうさまです」
「バカタレばっかりがこの町にはおる」
涙ながらに不安を語る方
堂々巡りしながらも1時間も話しこんだ方...
一緒に行動に参加された藤浦・玄海町議は
「『原発に反対するなら、町から出ていけ!』と言われる中、50年、先輩方が原発反対でやってきた。住民はみんな口が悪いが、心底やさしいところがある。地域で話しこんいくことが、みなさんをそういう気にさせていく。311直後は不安だという声もあがったが、今はどうだろうか。今回のようなこういう働きかけこそが大事だ。みなさんに感謝したい」と言われました。
再稼働が目前に迫る中、「反対」の声がなかなかあがらない地元中の地元の空気をあらためて感じることができました。
それでも、先日は唐津の仲間が玄海町で配布したチラシを見て、こちらに電話がかかってヨウ素剤のことをいろいろ聞いてこられたこともありました。
電話までするのは勇気もいることでしょうが、その背後には何百、何千という不安・心配が地域にあるんだと思います。
本当のことをお知らせていくために、ポスティング活動を、再稼働を止めるために、原発をなくすために、これからも継続していきます。
晩秋の景色に癒されながらも、汗かきながらのポスティングでした。
写真6 玄海町役場前にて。ポスティング出発!、 7 晩秋の玄海町 、 8 2種類のチラシを配布
◆審査書案パブコメ学習会
ポスティング後は、玄海原発3・4号機の「審査書案」に対して、市民の立場からもパブリック・コメントを書いて、再稼働NOを突き付けようということで、学習会も行いました。
避難計画やプルサーマル、地震、最近発覚した原子炉の強度不足などの問題点や、そもそもその前提となっている規制当局や事業者自身の姿勢が「「原子力にかかわるものはすべからく高い倫理観を持つべき」という規制委の「組織理念」に反している点などをともに学びました。
パブコメの期限は12月9日です。一人ひとりの言葉で再稼働反対を訴えていきましょう!
パブコメ文例集、送信フォームはコチラから→
http://saga-genkai.jimdo.com/2016/11/30/a/
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■要請書
12・2 反プルサーマルの日 要請
原発は放射能の問題です。命の責任は誰にも取れません
未来に無責任な再稼働は止めてください
2016年12月2日
九州電力(株)代表取締役社長 瓜生道明 様
佐賀県知事 山口祥義 様
玄海町長 岸本英雄 様
2009年12月2日、佐賀県玄海町にある玄海原発3号機で、九州電力は多くの科学者の警告や住民からの反対の声に耳を傾けずに、プルサーマルの商業運転を強行しました。私たち市民はプルサーマル運転に決して理解も納得もしていないとの意思を、毎年この日に訴えてきました。
プルサーマルとは、普通の原子炉に猛毒物質プルトニウムを混ぜたMOX燃料を燃やす発電方法です。石油ストーブにガソリンを使うような危険なものとたとえられ、制御棒の効きが悪くなり、事故時の放射能被害の範囲は4倍になると言われています。
プルトニウムは半減期 2 万 4000 年、人類には制御・管理できない危険なもので、核兵器の材料です。現在日本では 48 トン、長崎原爆約 6000 発分も溜まり続けています。
さらに、運転後に出る使用済みMOX燃料は地下に埋められる温度に下がるまでには、使用済みウラン燃料が 50 年のところ、MOX燃料では猛毒の放射能と高い熱を出し続け 500 年もかかります。国も電力会社も未来に責任を持てる安全な管理方法を市民に説明すらできない状態にあり、最終的な行き場は未だに世界中どこにもありません。原発は“トイレなきマンション”なのです。
もうすぐ猛毒の使用済みMOX燃料が発生しますが、「核のゴミ」を玄海町に置き続けること(=核のゴミ置き場)になる危険性があります。
核燃料は使用後も熱を出し続けるため、プールの水の中に沈めて冷やし続ける必要があります。それが滞るような事故が起きれば、地球規模の放射能汚染を引き起こします。11月22日早朝に起きた福島沖地震では、東京電力福島第二原発3号機(福島県富岡町)の使用済み燃料プールの冷却装置が一時停止し、放射能を含んだ水が漏れました。東日本大震災、熊本地震、鳥取地震、そして福島沖地震...、今やどこで地震が起きてもおかしくない日本列島に住む私たちは、原発があることの恐怖を強いられ続けているのです。
原発でひとたび事故が起きれば放射能被害は逃れられないと、フクシマの事故で日本国民は衝撃を受けたはずです。しかし、政府・原子力規制委員会は全国の原発再稼働を順次許し、11月9日、玄海原発3、4号機について新規制基準を満たしているとする「審査書案」を了承、事実上の合格証を出しました。
田中規制委員長自ら「原発は安全とは言わない」と公言していますが、事故大前提の再稼働だと開き直りとも思える言動は断じて許されません。また、知事は「再稼働はやむを得ない」(11月28日県議会本会議)、「私は規制委員会を信じている」(7月20日記者会見)と、命を軽視する発言をしています。
事故が起きれば強制的に被害を受けるのは住民です。原子力災害避難計画が佐賀県主導のもと作られていますが、実効性あるものになっておらず、原発事故による避難はふるさとを捨てることになるのです。しかし、住民には何の説明もされないままの再稼働です。
九州電力社長と佐賀県知事と玄海町長の判断が佐賀県のみならず世界中の人々の命や健康を奪う原発は止めて欲しいと、私たちはこれまでも何度も訴えてきました。市民が安心して暮らせる社会、普通の生活を取り戻せるように、九州電力は原子力から撤退してください。再稼働に同意権を持つ知事と町長はその重要性を肝に銘じ、再稼働を拒否してください。
ドイツや台湾では福島第一原発事故を学び、脱原発へエネルギー転換をしました。ベトナムは日本からの原発輸入を撤回しました。住民の命と安心できる生活環境を根こそぎ奪うものが原発事故だということを、フクシマが教えてくれたのです。
12.2の今日、改めて下記要請いたします。
【要請事項】
原発は放射能の問題です。市民の命と財産を脅かす原発を稼働させてはなりません。
これ以上、核のゴミを増やすのは未来への罪です。
現在から未来の人々の命と財産を守るために、再稼働を止めるよう強く要請いたします。
【提出団体】
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会
今を生きる会
玄海原発反対からつ事務所
プルサーマルと佐賀県の 100 年を考える会
【賛同団体】
あしたの命を考える会
さよなら玄海原発の会・久留米
原発知っちょる会
戦争と原発のない社会をめざす福岡市民の会
東区から玄海原発の廃炉を考える会
(連絡先)玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 090-3949-2103(永野)