【交換されるべき玄海原発3号機原子炉上部ふたが未交換!知事はこの問題を放置しないで!要請行動】
2002年に米国の加圧水型のデービスベッセ原発において、原子炉容器上部ふたに腐食劣化によるひび割れが見つかりました。制御棒が入らなくなる危険性と一次冷却水が漏れだす危険性をもたらすような深刻な事態です。
これを受けて、日本全国の加圧水型原発は上部ふたを改良型に交換する計画を進めてきました。九州電力も当初、問題を認識し、玄海3号機についても交換計画を持っていましたが、今は日本で唯一、計画を放棄しているのです。
これは九州電力が再稼働を優先し、安全性を軽視する姿勢を具体的に示す例です。
佐賀県作成の資料に計画がないことが記載されており、県は問題の経過を認識していたことが分かりました。
こうしたことから、4月6日、裁判の会など佐賀3団体と鹿児島県の川内原発30キロ圏住民ネットワークは、山口祥義佐賀県知事に対してこの問題を放置したまま再稼働についての判断を下すことはあってはならないと緊急に要請を行いました。
私たちは「原子炉の重要な部分であり、たくさんある不安材料の1つだ。再稼働判断の前に県は確認してほしい」と求めました。
しかし、原子力安全対策課の担当者は
「県としての立場は、九電さんに(交換するとしていた)計画とおりにやってくれとは言えない」
「再稼働審査を終えて、これからどうするかは九電さんが考えること。」
「腐食劣化が起こらないと確認しているので、特段問題はない」
と、県民の命の安全など我知らずのような態度に終始しました。
私たちは「どうして、県民の命の安全を守る立場から九電に問いただしてくれないのか」と追及し、“確認”したとする資料の提示を求めました。
原発の安全性に対する疑問、不信は尽きることなく出てきます。
再稼働迫る今、1つ1つの具体的な問題を、さらにどんどん追及していきましょう。
山口知事は県民の命の安全を守る立場に立つなら、再稼働に同意などできないはずです。
県民の不安と不信に向き合ってください!
※提出前に記者レクを行いました。初耳の問題に、しっかり耳を傾けてくれました。
※図=原子力百科事典ATOMICAより<米国加圧水型原子力発電所における原子炉圧力容器上蓋の腐食劣化(02-07-04-19)図6
その他資料は別途紹介します。