【佐賀から今村復興大臣の辞任を求める抗議文】
佐賀から今村復興大臣あてに辞任を求める抗議文を出し、復興庁へ送付しました。
■抗議文 復興大臣の辞任を求めます
被害者切り捨ての「自主避難は"自己責任"」発言
棄民政策はやめてください
2017年4月10日
復興大臣 今村雅弘 様
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 代表 石丸初美
プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 共同世話人 野中宏樹
玄海原発反対からつ事務所 代表 北川浩一
4月4日の記者会見で貴職は、困窮する自主避難者に対する国の責任について、責任を福島県に押し付けたうえで、自主避難は「自己責任」、「裁判でも何でもやればいい」と発言しました。
その後、発言を「撤回」、8日には安倍首相と福島を訪れたといいますが、被災者の前で無言を貫きました。福島に一体何をしに行ったのでしょうか。
先月12日にはテレビ番組にて「ふるさとを捨てるのは簡単だが」とも発言しました(NHK『日曜討論』)。避難者が国策によって生活の場を奪われ、地域や人間関係が分断され、差別される中で、どれだけ苦労し辛い思いをしてきたのか、誰よりも寄り添わなければならない担当大臣がその思いを踏みにじる言動をとったことは、人として絶対に許されません。
東京電力福島第一原発事故の責任は、国と東京電力にあるのは明々白々です。加害当事者である国の担当大臣が自らの責任を放棄し、被害者をまたも切って捨てるなど言語道断です。被害者を分け隔てなく支援する国の責任を明記した「原発事故子ども・被災者支援法」からも逸脱しています。
また「多くの佐賀県民に心配をお掛けし、申し訳なく思う」(佐賀新聞4月8日付)とも述べていますが、私たち佐賀県民はこのたびの貴職の復興大臣としての言葉と行動に「心配」ではなく、あきれはて、怒り心頭です。3月31日に住宅無償支援が打ち切られるなどの仕打ちを受けた自主避難者の方達が路頭に迷ってしまうことにならないかを多くの国民は心配しているのです。自分の支持者ではなく、原発事故被害者とまっすぐ向き合うべきです。
今、貴職の足元の佐賀県において九州電力玄海原発3・4号機の再稼働が力づくで進められています。
山口祥義知事は再稼働について「国によって安全性が確認され、住民の理解が得られた場合には再稼働はやむを得ない」「エネルギー政策については国が責任を持って取り組むべきものであり、その責任をしっかり果たしていただく」と表明してきました。地元同意の範囲についても「国が決めること」と言い続けた挙句の果てに「国がないと言ったから、同意権はそもそもなかった」と表明しました。県民の命を預かる知事としての責任を放棄し、すべて国に丸投げしているのです。
しかし、貴職の発言によって、原発事故が起きた時に国はこのような"棄民政策"とも呼べる態度をとるのだと、あらためて思い知らされました。玄海原発で事故が起き、住民が故郷を追われ、普通の暮らしが奪われる時にも、同じように国は加害者責任を放棄し、一方的な線引きで住民を分断し被害を押し付けるのだと、国への不信感はますます増幅するばかりです。
東京電力福島第一原発事故は今も原子力緊急事態宣言発令中です。被害者の困難も続いています。そうした中での原発再稼働はありえません。
放射能汚染は福島県内だけでなく、"ホットスポット"などとして東北、関東など広範囲に広がっています。国として全国の原発の再稼働と運転を中止し、すべての被害者の救済に全力を尽くすべきです。国民を路頭に迷わせてはなりません。
貴職にその職務を任せることはできません。復興大臣の辞任を求めます。
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◆記者会見映像
自主避難は「自己責任」~復興大臣明言(アワプラネット)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2113
◆自主避難も国、東電に責任 今村復興相インタビュー(酷い内容です)
佐賀新聞 4/8(土) 10:18配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170408-00010002-saga-l41
◆抗議先は以下
復興庁:TEL03-6328-1111 FAX 03-6328-0297
今村雅弘事務所 衆議院第2議員会館1210号室
Tel.03-3581-5111(内線71210) [直通]03-3508-7610
Fax.03-3597-2723
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