【“命のことだから諦める訳にはいきません。玄海原発廃炉まで!”~提訴7周年活動報告会を開きました】

6月10日、私たち「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」は「提訴7周年年次活動報告会&ダニー・ネフセタイさん講演会」を開催、無事終了しました。

 

プルサーマル県民投票運動の頃からの10余年の私たちの歩みを振り返りながら、3日後に迫った仮処分裁判での再稼働差止決定とその先の勝利へ向けて、あらためてみんなの心を1つにした集いとなりました。

 

ダニーさんからは、日常の中に仕掛けられた権力者の巧妙な仕組みからどう解放されるか、「必要なのは想像力とハート」「1つ1つの出会いからすべてはつながっていく」などとたくさんの気づきをいただきました。地域活動をどんなことに気を付けながら続けてきたかのお話しは、私たちの日々の思いと共通するものもたくさんあり、とっても共感でき、元気をいただきました。

 

最後に、これまでの歩みを振り返る音楽映像(音楽は「誰にも見せない泪があった~」で始まるあの歌です♪)をみんなで見た後、新調した横断幕をお披露目しながら、石丸初美代表は最後にこう締めくくりました。

 

「美浜の会、小山さんとの出会いから始まり、よちよちしながらも、全国の仲間に支えてもらって、ここまで歩んでこれました。

 これからも長い道のりですが、命の事だから諦める訳にはいきません。

 これからを生きていく子ども達が笑顔になれるように、玄海原発を止めて、福島原発事故の責任を謝罪させ被害者を救い出して、原発のない日本にするという夢のために、明日からまた行動していきましょう!」


 【石丸初美代表 冒頭挨拶】

 本日は「提訴7周年年次報告会」にご参加いただきありがとうございます。

 私たちの裁判運動は全国のみなさまのおかげで、今日まで裁判を続けてくることができました。心から深く感謝申し上げます。

 私たちは、2006年市民が立ち上がり、その延長戦で「生活を守るために、やむにやまれず始めた裁判」です。経験したことのない裁判というものに挑戦することは不安もありました。

 私たちには巨大な権力と戦うだけの知識もないし、資金や弁護団はどうしたらいいのかと、何一つ前に進める材料はありませんでした。ただ原発止めたいという思いだけでした。それを後押し支えてくれたのは、全国の反原発運動の仲間です。

 

 201089MOX燃料使用差止めから始まって4つの裁判へと進めてきました。3.11MOX裁判の公判当日でした。今もなお東京電力福島第一原発の事故は終わっていません。「原子力緊急事態宣言発令中」です。このような酷い事故を起こしても誰も罪を問われない非道な事を許す事はできません。政府がやるべき最優先は、事故の原因求明と被害者の完全救済です。国も東京電力も責任は誰もとっていません。再稼働どころではないはずです。

 

 私は、原発の勉強会でいろんな話を聞いて「原発は放射能を作り出す」「その放射能のゴミの処理方法は未だに決まらずたまり続けている」「環境にたいした影響はないと、無責任に放射能を大気圏や海へ放射能を出している」と知りました。反原発は命を守る生活運動と思っています。

 玄海原発は20111225日から止まったままで、電気は足りています。市民の生活は変わりません。原発事故を起こせば、生活を根こそぎ奪う原発は廃炉しかないと思っています。

 

 先日、唐津市の離島に行ってきました。神集島というところです。3月には馬渡島にも行きました。島の人たちは「電気は足りとるし、事故が起きれば逃げられん、どがんもされん、玄海から10分で放射能が来る」「原発はなかほうがよかに決まっとる」と、みなさん原発の被害を受けるのは自分たちだということをしっかり分かっておられました。

 私たちの住んでいる佐賀市や福岡市も同じように、事故が起きたら逃げなければならない地域に住んでいることは、皆さんが一番わかっておられることと思っています。

 一企業・九州電力が起こすかもしれない事故のために国挙げて、佐賀県挙げて「避難計画」を作らねばならない。その費用は当然のように電気料と税金となっている。こんな理不尽なことがまかり通る原発を許してはなりません。原発は命の問題だからあきらめる訳にはいきません。

 

 これからも裁判闘争と反原発運動の両輪で、安心できる生活を守るために皆さんとともに明日に向かって歩いていきます。これからも裁判の会へのご支援よろしくお願いいたします。


◆佐賀新聞



この1年の活動報告<2016年7月~2017年6月>