【安定ヨウ素剤事前配布:唐津市と伊万里市に要請】

9月28日、安定ヨウ素剤の全住民への事前配布を求めて、唐津市と伊万里市に対する要請を行ってきました。
30キロ圏にすっぽり入る両市の市長と議会議長宛に、全住民への事前配布と説明会の開催を求めました。

唐津市は時間がなく、じっくりと話せませんでしたが、健康福祉課長は「ヨウ素剤の備蓄・配布については、国のルールにのっとってやっているところだ。自分は呼子出身だが、離島住民とも付き合いしている中で、ヨウ素剤についての話は現場で聞いたこともなかった。しかし、みなさんからの4月の要請時に住民の声を聞いたので、県に問い合わせた。区長にも話をして、チラシを配布したところだ。島の実態がわかったということで、ありがたいと思っている。島に限らず、事前配布の声が多いということを県に伝えていく」と話しました。主体性に疑問府がつくような姿勢ですが、私達が動いたことで、ささやかな一歩にはなったと感じました。

伊万里市総務部長は「専門性が高いことはお答えできないが...」としながらも、「明日にでも原発事故が起きるかもしれない。SPEEDIの活用も県に詰め寄って求めてきたが、国がやめてしまったなんてこともあった。しかし、避難計画は我々の責任なので、県との議論の中でも私達の意見を言っていく。県に対して、UPZ3市町(玄海町、唐津市、伊万里市)で歩調合わせて、引き続き事前配布を求めていく。ヨウ素剤のためだけでもいいから会議をつくる等してもらいたい」と、スピード感に欠ける県に注文をつけました。
また、私達から「服用について自治体独自の判断を行うことも可能であると、国の指針に書いてあるが、伊万里市としてその心づもりはあるか」と聞くと、「指針にそう書いてあっても、我々には判断するためのデータもない」と答えました。

今、全国各地で、原発5キロ圏外であってもヨウ素剤事前配布の取り組みが進められています。原発事故が起きてからの配布しても被ばくは避けられず、住民の命の安全を考えれば当然のことです。
玄海再稼働が年明けにも迫る中、佐賀県では最低限の命を守る備えさえまだできていません。住民に一番近い存在である市町は、住民の命を何がなんでも守るんだという姿勢を鮮明に打ち出し、気概をもって施策を進めるべきです。備えが不十分であるなら、再稼働延期を求めてほしいと強く思います。

今後、安定ヨウ素剤事前配布について佐賀県への要請を10月5日に、また他の市町への要請も取り組んでいく予定です。

■要請質問書

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2017年9月28日 唐津市長宛 ヨウ素剤事前配布要請
20170928ヨウ素剤唐津市長要請●.pdf
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2017年9月28日 唐津市議長宛 ヨウ素剤要請
20170928ヨウ素剤唐津市議長要請●.pdf
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2017年9月28日 伊万里市長宛 ヨウ素剤要請
20170928ヨウ素剤伊万里市長要請●.pdf
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2017年9月28日 伊万里市議長宛 ヨウ素剤要請
20170928ヨウ素剤伊万里市議長要請●.pdf
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■要請質問書に対する回答

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2017年11月22日 ヨウ素剤要請に対する伊万里市回答
2017年9月28日の伊万里市長宛のヨウ素剤要請に対する回答
ヨウ素剤伊万里市回答20171121.pdf
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■報道

◆サガテレビ

【「全住民に安定ヨウ素剤を」唐津市長へ要請 】
サガテレビ 2017/09/29 (金) 12:16 
https://youtu.be/7vKERDupxWc
原発の重大事故の際に甲状腺へ被ばくを防ぐための安定ヨウ素剤について、脱原発の市民団体が28日、すべての住民に事前配布するよう唐津市長に要請しました。【市民団体】「安定ヨウ素剤の全住民への事前配布を求めます」要請したのは「玄海原発裁判の会」など脱原発の3つの市民団体で、唐津市長あての要請書を担当者に手渡しました。甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤の事前配布は原発から半径5キロ圏内の玄海町と唐津市の住民が対象となっていますが、市民団体は「事故が起きた時に服用が間に合わない」として事前配布を全県民に拡大するよう求めています。【玄海原発反対からつ事務所・北川浩一代表】「(被ばくして)24時間以内に服用する、それは現実問題として可能かどうかということを当事者はぜひ考えてほしい」市民団体は28日、伊万里市長にも要請書を提出したほか、県内すべての市・町と山口知事にも今後同様の要請を行う計画です。


◆佐賀新聞