【安定ヨウ素剤、佐賀県30キロ圏の希望者に事前配布へ。
一歩前進だが、そもそも、被ばくを勝手に押し付けないで!】
佐賀県ではこれまで、安定ヨウ素剤に事前配布を玄海原発5キロ圏内の住民に限定してきましたが、10月18日、30キロ圏の「健康上の理由等で緊急時に速やかに配布を受けることが困難な方で、希望される方」への事前配布を実施することを決定しました。
私達の直近の要請に対する唐津市長からの回答(11月1日付)には
「市民の皆様の不安の声をお聞きしておりましたので、佐賀県に対し、UPZにお住まいの皆さんにつきましても事前配布を行うようお願いしてまいりました。・・・県としても緊急時の受け取りが困難な方で希望する方に対して事前配布することを決定したところです」とあるように、私達含め住民からの声が何度もあがってきた中で、やっとのことでの一歩前進です。私達は全ての住民への事前配布を引き続き求めていきます。
しかし、唐津市の回答には、私達が絶対に納得できない国の考え方も示されていました。
「吸入前24時間以内の服用は可能か」「屋内退避の間や配布場所へ行く間に住民は被ばくをしないのか」との質問に対して、唐津市長の回答は
「『被ばくしない』という考え方をとっておりません」
「100ミリシーベルト以下の被ばくによるがん等の影響は、他の要因によるがんの影響に隠れてしまうほど小さい。その範囲内で放射線により健康リスクを可能な限り低く保つ」…などと、住民の被ばくを前提とするような回答だったのです。なぜ九州電力という一企業の起こす事故のために、私達は被ばくしなければならないのでしょうか!
被ばくを絶対許さないという声を、引き続きあげていきましょう。
◆佐賀県~UPZにおいて安定ヨウ素剤の事前配布を行います