5月10日に山口祥義・佐賀県知事に提出した玄海4号機一次冷却材ポンプ事故に関する要請・質問への回答が、7月10日付で届きました。4号機がすでに再稼働されてしまった後、しかも提出から2か月も経ってからの回答はあまりに遅すぎます。
県民の安全・安心を積極的に守ろうとせず、ただただ九州電力の言うことに追従しているだけの山口知事の姿勢がまたも明らかになりました。
【玄海4号機一次系ポンプ事故に関する要請質問書への知事からの回答について】
2018年7月26日
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会
(1)2か月経っての回答
5月10日に山口祥義・佐賀県知事に提出した玄海4号機一次冷却材ポンプ事故に関する要請・質問への回答が、7月10日付で届きました。4号機がすでに再稼働されてしまった後、しかも提出から2か月も経ってからの回答はあまりに遅すぎます。
(2)「真摯に愚直にまっすぐ」の繰り返し
3号機と4号機の立て続けの事故・異常発生を受けて、再稼働同意撤回をあらためて求めたことに対しては、「真摯に愚直にまっすぐに」向き合った結果「再稼働はやむを得ないと判断した」という昨年4月の知事同意の時の言葉を繰り返すばかりでした。
(3)主体的な原因追及の姿勢なし
ポンプ事故の原因や対策について、県としての立入調査もした上での県民への説明を求めましたが、「九電から報告書が提出され、県ホームページに掲載した」というだけでした。
また、3号機配管事故には設置した「情報連絡室」を今回は設置しなかったことについて、その設置基準を明らかにするよう求めましたが、「必要に応じて」というだけでした。
総じて、主体的な原因追及や安全対策の姿勢がまったく見られませんでした。
(4)ポーズだけの専門家意見聴取
3月に起きた3号機蒸気漏れ事故後に市民からの要請で実現した、県による後藤政志さんへの意見聴取が発電再開より後に行われたことについて「失礼だ」と私たちが指摘したことに対して、「話は伺った。専門家の意見はこれまで拒否したことはない」と、開き直るかのような回答しました。
意見をホームページなどに掲載し、県としてその意見をどう検討したのかを明らかにするよう求めましたが、「ホームページには掲載していない。関係者で情報の共有を行った」とするだけでした。
「聞きましたよ」というアリバイづくりにしか思えません。
(5)九電追従の山口知事
県民の安全・安心を積極的に守ろうとせず、ただただ九州電力の言うことに追従しているだけの山口知事の姿勢がまたも明らかになりました。
私たちは、放射能が漏れるような事故が起きる前に玄海原発をなんとしても止めるべく、原発稼働の権限を持つ知事に対して、引き続き要請・追及を続けていきます。
※5月10日、佐賀県知事要請行動の報告
https://saga-genkai.jimdo.com/2018/05/10/a/
<九電や佐賀県への抗議・要請をぜひ!>
九州電力本店エネルギー広報課:092-726-1585
佐賀県原子力安全対策課:0952-25-7081