【テロ対策施設は完成期限に間に合わない 玄海原発稼働中止を!九州電力へ緊急要請】

4月24日に原子力規制委員会は原発のテロ対策施設について、「完成期限に間に合わなかった原発は運転の停止を命じる」ことを決定しました。これを受けて、私たちは25日、九州電力社長あてに「玄海3・4号機のテロ対策施設は完成期限に間に合わないことがはっきりしている。そもそも最初から5年間猶予されていたことがおかしい。原子炉の稼働をただちに止めることを求める」と緊急要請書を提出しました。

受け取った九電佐賀支社の担当者らは「本店経営層にしっかり伝える」とだけ答えました。

 

また、2月4日に提出した「乾式貯蔵施設・リラッキング」についての私たちの質問書(佐賀支社へ提出)への回答がありましたが、想定する貯蔵期間や、六ケ所再処理工場の稼働見込み、使用済みMOX燃料の処理方策などについて、「国がエネルギー基本計画にそって、核燃料サイクルの推進している中で、再処理を行っている」、「玄海には"当面の間"保管するだけ」などと回答。「当面の間、とはどのぐらいか」などの具体的な数字を聞く質問に「持ち合わせていない」と答えるばかりでした。

猛毒の死の灰=放射能がどこにも行き場がなく、永久に留め置かれることへの不安がますます募りました。

使用済み核燃料の放射能毒性や、通常運転時に放出されているトリチウムと健康被害との関連など、放射能の危険性について、データを出して、住民に説明すべきたと指摘しました。

九州電力に対して、私たちの不安や疑問を伝え、原発の稼働を止めるよう、何度でも迫っていきましょう。
原子力規制委員会・規制庁に対して、基準の厳格な適用と、住民の安全を守れない原発に運転停止命令を出すよう求めていきましょう。

 

◆抗議や質問はぜひ電話してみてください→
九州電力本店:092-761-3031
原子力規制庁:03-3581-3352


緊急要請書 
テロ対策施設は完成期限に間に合わない
玄海3・4号機の稼働中止を求める

2019年4月25日

九州電力株式会社
代表取締役社長 池辺 和弘様

 

 原発のテロ対策施設(特定重大事故等対処施設)の完成期限について九州電力など電力各社が期限先延ばしを求めた問題で、原子力規制員会は4月24日、間に合わなかった原発は原則として運転の停止を命じることを決めた。
 特重施設は緊急時制御室、バックアップ電源、フィルタベントなど、航空機衝突などのテロや大規模自然災害があった際に放射性物質の大量放出を防ぐための施設として、新規制基準によって新たに設置が義務付けられたものである。
 テロや災害は施設の「完成」を待ってくれない。規制委の決定は当然のことである。

 そもそも、新規制基準がつくられた時に「施行から5年間は完成を猶予する」とされ、特重施設がなくても原発の稼働が認められていたこと自体が、許されないことであった。
 それでも間に合わないことがわかると、2015年には5年猶予の起点を「新規制基準施行」の日から、「原発本体の工事計画認可」の日へ先延ばした。そのうえに今回3回目の「猶予」要求であった。
 東京電力福島原発事故の甚大な犠牲を踏みにじる電力各社と、それを追認してきた規制委の安全軽視の姿勢に怒りを禁じえない。

 九州電力の玄海原発3・4号機は、テロ対策施設もないままに再稼働され、今も運転が続けられている。住民は放射能被ばくへの不安をずっと押し付けられている。
 規制委の更田委員長は「基準を満たしていない状態になった施設の運転を看過することはできない」と述べたが、そもそも「5年猶予」もあってはならないことであり、基準を満たしていない原発をただちに停止させるべきである。

 

【要請事項】

 玄海原発3・4号機のテロ対策施設は、定められた完成期限に間に合わないことがはっきりした。

 原子炉の稼働をただちに止めるよう求める。

 

プルサーマルと佐賀県の100年を考える会/玄海原発反対からつ事務所
原発を考える鳥栖の会/今を生きる会/原発知っちょる会/風ふくおかの会
戦争と原発のない社会をめざす福岡市民の会/たんぽぽとりで
東区から玄海原発の廃炉を考える会/福岡で福島を考える会/あしたの命を考える会
怒髪天を衝く会/玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会

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20190425九電要請テロ施設●.pdf
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◆報道